不動産等の相続税の概要と節税対策について

自分の親が不幸にも亡くなったときには、悲しみにうちひしがれる間もなく、さまざまなことをしなればなりません。ちょっと列挙しますと、お通夜、葬式、49日法要、納骨、年金等の各種消滅に関する手続き、光熱費を親の通帳から引き落としていた場合には変更手続きと、一人ではかかえきれないくらいの手続きや申請が必要となります。もちろん、これらの一部で葬儀に関することは葬儀社のスタッフが手続きをしてくれます。大変なのは相続に関する手続きです。
まず、不動産がある場合には色々なケースがありますが、「特定居住用宅地等」の相続について説明いたします。ちょっと難しい用語が続きますが次のことです。「被相続人(亡くなった人)の居住用宅地を配偶者が相続等した場合、又は、被相続人と同居していた親族等が相続して、かつ、申告期限まで居住・保有している場合には、その宅地等の評価額を80%減額できる」というものです。
もう少し簡単に言いますと。親と一緒に暮らしていて親が亡くなった場合には、当然相続ということが考えられますが、この相続する際に、相続税の基本となる不動産の評価額は、申告期限までに申告すれば、2割の評価額をベースにして相続税を算出するというものです。ここでのポイントは、申告期限が設定されていることです。申告期限は10カ月です。この間にきちっと申告すれば、相続税の計算のベースは2割だということですね。
一例ですが、親の資産の評価額が一億だとします。申告期限内に申告すれば20%、すなわち2000万円とみます。申告期限がすぎても申告がなされないとそのまま1億とみなして相続税がかかるということです。
2000万と1億では大きな違いですね。随分と節税になるかと思います。この申告はややこしいので、税理士の方に頼んで速やかに申告してもらうことですね。
ここで、厄介なことは、円満に相続の話し合いがついた場合には問題はないのですが、相続が争続になってしまうと厄介ですね。期限内に申告できない可能性もあります。
争続を防ぐには、遺言書があるかないかで大きく違ってきます。相続の場合には、配偶者に5割、後の5割は子供で均等ということは皆さんもだいたいはお分かりですよね。これは、法令に定められていることです。遺言書があって、正式なものであれば遺言書が優先されますね。遺言書についての説明は長くなりますのでここでは省略しますが、「公正証書遺言」「自筆証書遺言」などがありますが、この中で相続人や、配分が明記されていれば、身内のもめごとはなくなりますね。
もう一つの遺言書の効果としては、預金の停止が回避できるということも上げられます。急死して、本人の預金を降ろそうとしたら、預金が停止されたということも最悪あり得ます。お子さんが小さく、これから何かと入用な方などは、遺言書というと、ちょっとためらうかも知れませんが、何かあったときの身内へのセーフテイネットと考えて用意するのも一つの選択肢だと思います。